Ultimate Ears UE18Pro 購入・レビュー 2 【開封・試聴偏】

6月最初の記事は、先日の記事(http://d.hatena.ne.jp/dantakatan/20140508/p1)に記載しました通り、ついにUE18Proが届きましたので、開封と試聴レビューをご紹介します。
もっと早く紹介するべきでしたが、土日も仕事だったり、ライブへ参加していたり(※これは自業自得ですが)と、忙しく遅くなってしまいました。


恒例の開封の儀です。箱は結構大きく高級感があり、中央にUEの刻印が入っています。


箱の側面のMODEL No.にUE18Proであることが記載されています。


箱を開けると、UE18Proのオーダー内容について記した紙が同封されていました。


オーダー内容について記した紙の下には、説明書?のような冊子があります。


冊子をどけると、いよいよUE18Proが収納されている、キャリングケースが出てきます。
このキャリングケースはFitEarで使われているペリカン製とはまた違って、重量感と高級感漂うカッコイイケースで、注文した際に指定したユーザ名が刻印されます。
ただ、サイズが大きいので、普段使いには適さないでしょう。


キャリングケースを開けてみたところです。ついにUE18Proとご対面です!


ケースから取り出してみて、近距離で撮影。





今回購入した、UE18Pro以外に所有している、カスタムIEM FitEar MH334について良い点と悪い点を比較した結果を以下に記載します。

<試聴曲リスト>
※試聴環境 HiFiMAN HM-901
 ・Perfume
  エレクトロ・テクノ系の曲にも合うことが良く分かります。
  スピード・アタック感が少し強めに感じなくもないですが、3人の声も綺麗に表現出来ている印象です。

 ・サカナクション - ミュージック・僕と花 等
  スピード・アタック感が素晴らしい、低域の為、ミュージックは特に合います。
  また山口さんの高い声も綺麗で伸びやかで、低域に埋もれることなく、再現されています。
  僕と花では、エレアコの音色が綺麗です。

 ・Tonight Alive - To Die For、Closer 等
  アコースティックギターの弦の音色が綺麗で、ちょっとびっくりしました。聴いてて思わず、おぉとなりました。
  総じてロック系の曲は相性が良いなと感じます。エレキのディストショーンサウンドが心地良いです。

 ・Utada(宇多田ヒカル) - This One 等
  この曲でもやはり弦楽器の音色が綺麗に響きます。宇多田ヒカルさんの声が伸びやかに広がり綺麗です。
  UE18Proで聴くと、宇多田ヒカルさんという、ボーカルの素晴らしさが改めて分かる印象です。


良い点
・音質が素晴らしい!
 女性ボーカルの綺麗な声も刺さらず、伸びやかで広がりながら再現し、他の音域に埋もれなく、スピード・アタック感がある低域が気持ちよく、量感も十分で、総じてバランスが良いと感じました。音質は本当に感動でした。


・耳へのフィット感は抜群
 ちょっと意外でしたが、MH334と比較してもフィット感は負けていないと思います。カスタムIEMは耳に装着する際、少し回しながら着けるのですが、耳にすっと入るのはMH334の方が上ですね。装着後に口を大きく開けた際にMH334だと少し空洞が出来る感覚があるのですが、UE18Proは口を開けても完全にフィットしています。
これには感動したと共に、東京ヒアリングケアセンターでバイトブロックを使ってインプレッションを採取した効果が大きかったのかと思います。また、インプレッションからここまで抜群のフィット感を再現させるUEの技術力に、さすがカスタムIEMの老舗だな、と感心しました。
バイトブロックを使って、採取するかしないかで、出来上がるカスタムIEMのフィット感は結構変わりますよ、と言われましたので、これからUEのカスタムを作成される方はバイトブロックを使って採取されることをオススメします。ちなみにバイトブロックは消費税込みで216円です。

・ケーブルが取り回ししやすい
 MH334で使われているケーブル、FitEar cable 001はとにかく硬くて、取り回しが悪くタッチノイズも強いのが欠点でしたが、UE18Proで使われているケーブルは柔らかく、とても取り回しが良くタッチノイズもほぼ皆無です。



悪い点
・全体的に作りが荒い。
 シェルの作りは特に如実に違います。MH334のシェルの造形は芸術レベルにクオリティが高く、シェルカラーをクリアにしたせいもあって、内部がとてもクリアで、奇麗で感動しますが、UE18Proはシェルの裏側に刻印されているシリアルナンバーや、モデル名が新品なのに一部掠れていたり、小さな気泡だけでなく、大きな気泡があったりして、正直がっかりしました、、、。
※MH334は全く気泡はないですし、同じシェルカラーがクリアであっても、透明感がけっこう違います。UE18Proは少し濁っている感じです。


やはり日本のモノづくりに対する姿勢や品質に改めて感銘を受けましたし、FitEar カスタムIEMをつくる職人さんの技術の素晴らしさを感じました。
UE18Proのレビューなのに、FitEar製品を素晴らしい!と評価するのはおかしいですが、それだけFitEar製品が良い製品であり、UE18ProはMH334より値段が高いのにクオリティは低いことが残念でした。
※個体差があり、もしかすると私のUE18Proだけが品質が良くない可能性もありますが・・・。そうだとしたら、とてもショックだぁ。
 この記事を読んで下さった方で、UE18Pro所有者がいれば、所有のUE18Proの品質について、コメントして頂けたら嬉しいです。


結論として、一言でまとめると、音質はかなり満足だけど、全体的につくりが今一つな印象という感じです。これからUE18Proを購入の検討をしようとしている方の参考になれば幸いです。