ラトックシステム REX-KEB01F レビュー 【2】ケーブル バランス接続 改造

REX-KEB01F レビューの続きと私が改造したケーブルを今回はご紹介したいと思います。


まずケーブルですが、前回書いた通り、ケーブルは何でも良い訳ではありませんのでご注意を。
REX-KEB01Fの商品説明サイトにある画像にある通り、プラグの手前まで左右のケーブルが分割されているものでないといけません。



ラトックシステム 商品説明サイトより引用


また、イヤホン、ヘッドホンですが、ケーブル着脱に対応する製品をお勧めします。
ケーブル着脱非対応のイヤホンで改造に失敗したら、アウトですから、、、。
※失敗しても、戻せる腕をお持ちの方は良いですが、まぁそもそも戻せる腕をお持ちであれば、そもそも失敗もしないのでしょうが。


少し前置きが長くなりましたが、着脱対応、かつプラグの手前まで左右が分割されているケーブルをまず用意します。
今回用意したケーブルはこちら。SAEC社製 SHC-100FSです。


■SAEC SHC-100FS
http://www.saec-com.co.jp/product/c_headphone/shc-100fs.html


SHC-100FSは、ShureのSEシリーズ(SE全モデルに対応) イヤホン用に開発された高性能ケーブルです。
ケーブルの長さは1.2mを選びました。
値段はamazonで約9,000円(定価は12,000円)と安いイヤホンが買えてしまうお値段ですが、音質はかなり良く、SE535LTDの標準ケーブルと比較すると、解像度が上がり、勢いが増します。聞き比べて確実に音質向上がわかるほど、音質が良くなるので、特にSE535LTDの低音や勢いに不満がある方にお勧めです。

SHC-100FSを選んだ理由は、着脱対応イヤホンである、ShureのSE535LTDを持っているのと、プラグ手前までケーブルが左右分割されていることを満たしている為です。


それでは、開封前にまずは一枚。


裏箱を。


改造前のSHC-100FSを。


プラグをアップ。SAECロゴがあり、カッコイイです。


改造前に何点か撮影したところで、工具の準備を。
絶対に必要なのは、以下です。


◎必須工具
・ニッパー、半田こて、半田、熱収縮ケーブル

半田こては、これをお勧めします。
■goot 電子工作用はんだこてセット X-2000E

30W半田こて、ヒートクリップ(L/S型)・こて先クリーナー付半田こて台・ソルダーアシストリムーバー&フォーク型・半田吸取線と、一式揃ってお値段amazonで1,600円!安い!
・・・なんだか某通販みたいになってしまいましたが、半田こてを持っていない方はこれを買えば大丈夫です。
また、30Wなのがミソです。以前、22Wの半田こてで半田づけをしたら、半田が中々溶けなくて、作業がしづらくイライラしましたが、30Wだとあっという間に半田が溶けるので、作業がしやすいです。


次に半田ですが、オヤイデ電気が販売している音響用半田を使います。
せっかく改造するのですから、こだわりました。


■オヤイデ電気 音響用半田 SS-47
http://www.oyaide.com/audio/audio-products/audiogradesolder/SS-47.html


熱収縮ケーブルは、SS-47と一緒にオヤイデ電気のweb shopで買いました。


○推奨工具
ワイヤーストリッパーホットボンド、クリップつきスタンド

※個人的には、クリップつきのスタンドは必須です!これがあるのとないのでは、作業効率が全然違います。
ケーブルの半田づけをした方は、わかると思いますが、半田づけの際、スタンドがないと半田が上手く、くっつかなかったり、いざ半田づけしようとすると、プラグが転がったりして、とてもイライラします。
スタンドはamazonで1,500円程度で買えますし、改造を今後もするようであれば、導入することを強くお勧めします。私も最初から買ってやればよかったです、、、。
  
同様にワイヤーストリッパーも無くてもカッターで代用できますが、あっという間にケーブルの皮膜が剥けるのと、仕上がりがきれいになるので、あると大変便利です。こちらも、amazonで1,500円程度で買えます。


■VESSEL ワイヤーストリッパー No.3500E-2


あとは、ホットボンドですが、これもあるケーブルをしっかりと固定できるのと断線防止に非常に有効です。
ケーブルの断線の多くは、ケーブルに過度のねじれや力が加わったことによる、プラグ近辺のケーブル断線や半田がとれてしまったことが原因です。
半田づけが終わり、それで完成でもよいのですが、ホットボンドでケーブルを固めると断線、半田が取れてしまう可能性をかなり低下できます。
こちらも、amazonで1,400円位です。ボンドは3本付いてきます。


■goot ホットボンド トリガー付 HB-45


さぁ、いよいよ改造します!
あ、改造前に一言。改造は自己責任でお願いしますね。失敗しても当方は一切責任を持てませんので、ご了承ください。


(1)プラグをケーブルから切り離します。
スパッとニッパーで切りました! あぁ、もう元には戻れない、、、。
プラグをケーブルから切り離した後は、熱収縮ケーブルを数センチカットして、あらかじめケーブルに通します。
これを忘れると、大変後悔しますので、必ず忘れないようにしてください。


(2)ワイヤーストリッパーで皮膜を剥きます。
写真だとわかりずらいのですが、上からグレー、茶色、白、青の4本になります。
※確か、白・青が(L)、グレー、茶色(R)だったかな?
上記情報は間違えているかも知れませんので、あまり鵜呑みにしないで下さい(苦笑)
プラグを切り離す前にケーブルのどちらがLとRか確認しておきましょう。そうすれば一番確実です。


(3)付属の2.5Φマイクロモノラルプラグとケーブルを半田づけします。
半田づけの写真は両手で作業する為、写真がとれていません。同じ理由からホットボンド作業中の写真も同様にありません。
よって、半田づけ&ホットボンドで固めた後の写真を掲載します。


違う角度からもう一枚。


これで断線のリスクは大分減らせるはずです。


後は、プラグの蓋を完全に閉めて、(1)でケーブルにあらかじめ通しておいた、熱収縮チューブをドライヤーで当てて収縮させれば完成です!!


(4)AK100とREX-KEB01Fを接続!
改造後はプラグをREX-KEB01FのL・Rへ挿して、AK100とREX-KEB01FをADLのD-35Lで接続します。


試聴した限りでは、LR共に正常に音は出ており、問題はなさそうです。
本当はショートしていないか、テスター等でテストするべきなのでしょうが、テスターは高いですし、半田づけ経験は元々あるので大丈夫だろう、と根拠の無い自信を持って作業した結果、どうにか成功しました。


肝心の音質は前回の記事で紹介した通り、改造の手間は面倒ですが、音の変化は大きいです。
個人的には、音質にはかなり満足しています。


最後に、REX-KEB01Fでバランス駆動を試したいけど、改造は難しそう、という方に朗報なのが、e☆イヤホンさんでの購入特典として、有償になりますが、プラグの付け替えサービスがあるとのこと!
詳細は下記ブログにより確認が出来ます。


■e☆イヤホン ブログ
〔RATOC Audio Lab初 ポータブルバランスヘッドホンアンプ!!〕
http://ameblo.jp/e-earphone/entry-11508783314.html?bloglink


今回、使用したSAECのケーブル、SHC-100FSと改造に使用した工具はamazonで全て買えますよ〜。私もamazonで全て揃えました。